ミンミン蝉が、まだ本気の声じゃない。
「みーんみんみん」のリズムが不確定で、
「みんみん、みー…。」と終わったりする。
声の張り方も煮え切らない。
でもそんなのが、少しずつ確かめながらじわじわと、
キーを上げていく感じが好きだ。
今日は、1回だけ、行ききった声を聞いた。
じわりじわりと変調して加速して、最後にはもう、歓喜。
「みんみん、みんみん、みーーーーん!!(うおおーー!)」
この感じ。
般若心経で言うと最後のギャーテイ部分、
ロックで言うと、ツェッペリンのStairway To Heaven の
ジミーペイジのソロからラスト。
もしくは夏の夕立。
私はこういうものにめっぽう弱い。
あれが来る。
その予感のなかで味わうそれ以前の時間も込みで、
たまらなく、好き。
◇
と、ここまで書いたら急に夕立が来た。
偶然ついでにツェッペリンを探し出して、
久しぶりにかけてみた。
今「すきだ」と書いたもののうち、
3分の2が今ここにあることに楽しくなる。
残りのひとつを唱えだすのは自制しました。
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by sho-ji21
| 2008-07-29 22:42
朝、警備員さんが4人ほど道の端で集まっていた。
夜勤と日勤の交代時間と思しき時間。
暑いなかご苦労さまです。
業務連絡かと思ったら、年長者がまじめな声で
「じゃあ、こないだの店とは、ちがうんだな」と
念を押しているのが聞こえた。
今夜は皆さん、飲み会なのですね。
「ちがいますってば」
「だから今日はそのハス向かいの」
「○○さん、庄や行っちゃだめっすよ」
と残りの人らが一斉に。
○○さんなら、まんまと庄やに行ってしまうのだろうと、
見知らぬ人なのに期待。
◇
ガラスを吹くのに長袖シャツを持っていくのを忘れてしまい、
やむなしとタンクトップ1枚で吹き場に行った。
吹き場はそりゃあ暑いのだけど熱くもあるので、
いつも極力肌は見せないのに。
いきなり山下さん(清)ばりの格好になった私は、
喩えるならば、漂流中に「水~!」となって
海水を飲み始めちゃったというふうな、乱心とも見え。
庄子さんこの暑さでついに!と笑われたのがおかしかった。
(工房の方がシャツを貸してくれた。やさしい。)
◇
吹いた後、知人と待ち合わせてベトナムカフェへ。
ベトナムの漬け物とベトナムのサラダと
ベトナムのビールで、ひとごこち。
南の国のものがやたらと美味しい。
ゆるゆると午後が流れて。
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by sho-ji21
| 2008-07-26 23:17
光燦々と。まぶしい。
◇
Tシャツなどの内側についているタグ。
(身体の側面、かつ下のほうの。)
あれが必ず左についてるということに
気づいたのは、実はけっこう最近です。
あれは便利ですね。
あれは便利だ。
着るときに前と後ろを確認する時間が
確実に短縮されてる。
タグだけを頼りに、一発でジャッと
着れたときなど、いまだ時々、
「フフフ」と思う。
こういうことって
(=知らなかった今まではなんだったのシリーズ)
まだまだいろいろあるんでしょうね。
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by sho-ji21
| 2008-07-16 22:56
「触れた」という感覚を言葉やかたちにしたくて、
それが不完全な置き換えでしかないことは百も承知だけれど
なぞる、というか辿る、手がかりにはなるだろうと
励まして何かをあらわして、それが伝わったよと
言われるときの幸福。
つくることや歌うことや踊ることや言葉にすることは、
たぶんそれそのものではないけれど
そこに行ってそれに触れてきた軌跡みたいなものなのかも。
それそのものを現出させようなんて力みかたをせずとも。
見る人はその軌跡をなぞって、自分なりに辿って、
似た何かや似ていない何かを、それぞれ自分の内に現している。
もちろんその軌跡の如何は、技術や技量なんだけど。
そういうことなのかな、と思う。
明治神宮で、いま開かれている名嘉睦稔さんの
木版を見て、思ったこと。チカリチカリと
(自分テーマの)いくつかのピースがはまりました。
明治神宮の森も、とてもよかった。
あの暑さだったから余計に、
森のなかの静けさや涼やかさが染みました。
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by sho-ji21
| 2008-07-15 00:36
真夏日。
ガラスで体力消耗。
そんな日の友は梅ジュース。
今年の夏はこれで乗り切ろうと、
写真のほかにあと1.5L漬けてあります。
足りるはず。足りるかな。
それにしても夏ってこんなにでしたっけ。
って、毎夏びっくりしてるようにも思うけど。
忘却ってスバラシイ機能ですね。
飲み終わり置いたままにしていたガラスが、
暑い日ならではの表情を浮かべていました。
この様子がとても好きです。
(コップ:ショージ「巾広(チョク型)」)
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by sho-ji21
| 2008-07-12 20:54
| ガラスのこと