<   2008年 07月 ( 9 )   > この月の画像一覧

歓喜


ミンミン蝉が、まだ本気の声じゃない。
「みーんみんみん」のリズムが不確定で、
「みんみん、みー…。」と終わったりする。

声の張り方も煮え切らない。
でもそんなのが、少しずつ確かめながらじわじわと、
キーを上げていく感じが好きだ。

今日は、1回だけ、行ききった声を聞いた。
じわりじわりと変調して加速して、最後にはもう、歓喜。
「みんみん、みんみん、みーーーーん!!(うおおーー!)」

この感じ。

般若心経で言うと最後のギャーテイ部分、
ロックで言うと、ツェッペリンのStairway To Heaven の
ジミーペイジのソロからラスト。
もしくは夏の夕立。

私はこういうものにめっぽう弱い。

あれが来る。
その予感のなかで味わうそれ以前の時間も込みで、
たまらなく、好き。

 ◇

と、ここまで書いたら急に夕立が来た。
偶然ついでにツェッペリンを探し出して、
久しぶりにかけてみた。
今「すきだ」と書いたもののうち、
3分の2が今ここにあることに楽しくなる。

残りのひとつを唱えだすのは自制しました。
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by sho-ji21 | 2008-07-29 22:42

夏の日


朝、警備員さんが4人ほど道の端で集まっていた。
夜勤と日勤の交代時間と思しき時間。
暑いなかご苦労さまです。

業務連絡かと思ったら、年長者がまじめな声で
「じゃあ、こないだの店とは、ちがうんだな」と
念を押しているのが聞こえた。
今夜は皆さん、飲み会なのですね。

「ちがいますってば」
「だから今日はそのハス向かいの」
「○○さん、庄や行っちゃだめっすよ」
と残りの人らが一斉に。

○○さんなら、まんまと庄やに行ってしまうのだろうと、
見知らぬ人なのに期待。

 ◇

ガラスを吹くのに長袖シャツを持っていくのを忘れてしまい、
やむなしとタンクトップ1枚で吹き場に行った。
吹き場はそりゃあ暑いのだけど熱くもあるので、
いつも極力肌は見せないのに。

いきなり山下さん(清)ばりの格好になった私は、
喩えるならば、漂流中に「水~!」となって
海水を飲み始めちゃったというふうな、乱心とも見え。
庄子さんこの暑さでついに!と笑われたのがおかしかった。
(工房の方がシャツを貸してくれた。やさしい。)

 ◇

吹いた後、知人と待ち合わせてベトナムカフェへ。
ベトナムの漬け物とベトナムのサラダと
ベトナムのビールで、ひとごこち。
南の国のものがやたらと美味しい。
ゆるゆると午後が流れて。
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by sho-ji21 | 2008-07-26 23:17

燦々


光燦々と。まぶしい。

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 ◇

Tシャツなどの内側についているタグ。
(身体の側面、かつ下のほうの。)
あれが必ず左についてるということに
気づいたのは、実はけっこう最近です。

あれは便利ですね。
あれは便利だ。

着るときに前と後ろを確認する時間が
確実に短縮されてる。
タグだけを頼りに、一発でジャッと
着れたときなど、いまだ時々、
「フフフ」と思う。

こういうことって
(=知らなかった今まではなんだったのシリーズ)
まだまだいろいろあるんでしょうね。
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by sho-ji21 | 2008-07-16 22:56

森で


「触れた」という感覚を言葉やかたちにしたくて、
それが不完全な置き換えでしかないことは百も承知だけれど
なぞる、というか辿る、手がかりにはなるだろうと
励まして何かをあらわして、それが伝わったよと
言われるときの幸福。

つくることや歌うことや踊ることや言葉にすることは、
たぶんそれそのものではないけれど
そこに行ってそれに触れてきた軌跡みたいなものなのかも。
それそのものを現出させようなんて力みかたをせずとも。
見る人はその軌跡をなぞって、自分なりに辿って、
似た何かや似ていない何かを、それぞれ自分の内に現している。
もちろんその軌跡の如何は、技術や技量なんだけど。

そういうことなのかな、と思う。

明治神宮で、いま開かれている名嘉睦稔さんの
木版を見て、思ったこと。チカリチカリと
(自分テーマの)いくつかのピースがはまりました。
明治神宮の森も、とてもよかった。
あの暑さだったから余計に、
森のなかの静けさや涼やかさが染みました。
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by sho-ji21 | 2008-07-15 00:36

夏ガラス


真夏日。
ガラスで体力消耗。

そんな日の友は梅ジュース。
今年の夏はこれで乗り切ろうと、
写真のほかにあと1.5L漬けてあります。
足りるはず。足りるかな。

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それにしても夏ってこんなにでしたっけ。
って、毎夏びっくりしてるようにも思うけど。
忘却ってスバラシイ機能ですね。

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飲み終わり置いたままにしていたガラスが、
暑い日ならではの表情を浮かべていました。
この様子がとても好きです。

(コップ:ショージ「巾広(チョク型)」)
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by sho-ji21 | 2008-07-12 20:54 | ガラスのこと

池のはた


池端を一人で歩いていたら、一人の男の子が
迷いのない様子でまっすぐ私に向かって、
魚を獲りました!と、叫んだ。だから私も、
獲ったか!と知り合いのように返した。
近寄ってみると、それはその男の子の腰ほどまである
真っ黒の大きな鯉だった。
網から半身を乗り出した格好の鯉が口をパクパクさせている様は、
こどもが遊びでという程度をかるく超えており、漁か、と笑った。

その後に通りかかり、またも「魚を獲りました!」と
報告された犬の散歩のおばさんと私と3人で、
なんとなく、しゃがんでおしゃべり。
鯉からすこしはなれて、犬をかこんで。

犬の名前はなに、と男の子が私に尋ね、
私に聞くのはまちがえている、と思いながら
何ですかとおばさんに尋ねると、おばさんは短く、
「まりも」とこたえる。
…まるくってね、ほんとにまるかったから、と小声で私に。
たしかにまるい。まるくてしろくてふわふわしてる。
…かわいい、と私もなぜだか小声でこたえる。
男の子は、「おれのあかちゃん、まりえ!」と、一声。
まりもとまりえ。そしてまた私の顔をまっすぐ見つつ、
「にてるね!」と、目を大きくさせた。
だから、私の犬ではない。
そしてそのあかちゃんも、ちゃんと言うと、
あなたのあかちゃんではない。
でも、誇らしげで、とてもよい。
産まれたばっかり?と聞くと、あと1ヶ月で1才だと。
おばさんがまた、小声で私に、
…あらら。この子も来月で1才。
と低く笑いながら言う。
…あはは。いっしょだ。
となぜか私もまた、小声になる。

男の子の友人が2人ほど駆けて来る。
でけーでけー、とひとしきり鯉を見てはしゃいでる。
焼いて食おうと相談してる。
そっちを見てる私の手を、まりもが小さい舌で、
ちろちろと舐めている。
…(池の鯉、)食べちゃ、…だめでしょ?
とおばさん。うふふ、だめでしょう、と私。

一人の子が、かわいそうだから放してやろうぜと言い、
捕まえた子はあきらかにほっとした様子なんだけど、
まだ手放しで賛同はしていない。
私はおばさんにさよならを言ってたち上がった。
ちょっと離れて振り返ったら、まだ男の子たちは
やんややんやと盛り上がり、おばさんとまりもは
なんとなしにといった風情そのままに、
そこにしゃがんで彼らを見てた。

おばさんにも男の子にも、
ぼんやりとした好感のようなものを感じたまま、
空を見たら、風が吹いた。
晴れてはいないけど、良い天気だった。
池のはたでのこと。
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by sho-ji21 | 2008-07-10 23:59

片付けのこと顔のこと


友人の、"引越しをする気で部屋を片付けようと思う"、
という旨の言葉に触発されて、私もそのような気持ちで、
最近は片付け三昧。
もともとモノが少ない我が家ではあるけれど、
やはり住んでいる年数分、着実に右肩上がりで、
モノは増えているのでした。
もう今月中にも引っ越す、という気分での整理。
俄然通常モードと異なります。素敵です。

そんななか、昔の写真が出てきました。
歴代証明写真(の余り)。どれも同じ私だけれど、
顔はどんどん変わっていました。そのどの自分も
なつかしくどこかいとおしく、でもやっぱり今の顔が、
いちばん好きだなと思いました。

一緒に出てきた、ポートレート。
何年も前に写真家に撮ってもらったものです。
沖縄料理屋の一角が「期間限定写真館」になる
という企画でした。泡盛でほろ酔いになったところで
撮ってもらって、期間中はそのお店の壁一面に、
ズラリ貼られていくのです。近所のおじいちゃんも
おばさんも、とてもとても良い顔で写っていました。
すごく印象に残っています。

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 ◇

様々なことが移ろい変わっていっても、
いつでも、今の顔がいちばんいいような気がすると、
笑っていられるように。

ちょっと酔っ払った気分のまま、
ぶわっとあふれ出ている感謝の気持ちのまま
書きますが、明日になったら少し照れそうですが、
私は本当に周りに生かされている。
私のぐるりの、人々や出来事や状況すべてに、
心底、感謝しています。
どうもありがとう。ほんとにありがと。

(酔っ払ってはUPすまい、との
ゆるシバリを破る。ま、たまには。)
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by sho-ji21 | 2008-07-07 00:18

in


楽しみにしていた、
エミリー・ウングワレー展を見ました。

良かったのですが、どう良かったか言葉にしにくい。
とにかく身体にビシビシと来たのです。
そんな感じ、というのではなく、具体的に、
リズムや温度や聖なる感覚(祈りとか)や光が、
入ってきました。歌ったり踊ったり足を踏みならしたり、
ごろごろとその場で転がったり、そういうことがしたくて、
私は少しソワソワしました。いちおう踏みとどまって、
(とどまったつもり。)ただただ、それらを、
いっぱい浴びてきました。

「すべてのもの、そう、すべてのもの、
私のドリーミング、ペンシル・ヤム、トゲトカゲ、
草の種、ドリームタイムの子犬、エミュー、
エミューが好んで食べる草、緑豆、ヤムイモの種、
これが私の描くもの、すべてのもの。」
(1990年、エミリー・ウングワレー)

すべてでした。

亡くなる直前に描かれたという、
線も点も消えた絵がとても静かでした。
その画面を横切って、犬の足跡がついていました。

 ◇
 
夜、友人の知人のお店で、季節のものをいただきました。
一品一品すばらしかった。特に、
「冬瓜と黄トマトとオクラと円座胡瓜と金時草の
煮びたし(冷えたやつ)」のやさしい味と
うつくしさが、忘れられない。
この暑さ、ガラスの吹き場でくたっとなった身体には、
このうえないねぎらいとなりました。
ありがとう。
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by sho-ji21 | 2008-07-06 01:10

ありがとう


クロゼットオヴミュゼさんでの1ヶ月間の展示が、
無事に最終日を迎えることができました。

真剣に選んでくださっている顔、
これに決めた!と言うときの晴れやかな顔、
そんな顔々を目前にできること。
たくさんの目にふれて、
たくさんの手にふれてもらえること。
やっぱりとても、とても特別なことです。

お忙しいなか来てくださったみなさま、
本当にうれしかったです。ありがとうございました。
また、今回ご都合こそ合わなかったけれど
気にかけてくださった方々も、ありがとうございました。
そして、オーナーさん、スタッフさん、
この機会をいただけましたこと、
心から感謝いたします。

 ◇

昨日は、ほぼ1年ぶりに、
以前の歌のメンバーと会って声を出しました。
これまた、贈り物みたいな時間でした。

ありがとう。
ありがとう。

 ◇

今日(もう昨日か。6/30。)は大祓いでしたね。
夏越の祓。思いも新たにまた半年、
がんばってまいります。

改めまして、
今後ともよろしくお願いします。
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by sho-ji21 | 2008-07-01 01:10