硝子のこと

夏の個展に来てくれた一人の人が(ドラムとサックスを
やるのだったかな。)、展示された私のガラスの器で
遊んでいた。すごく自然に指でやさしく弾いて、
綺麗な音色を奏でていた。うれしそーうな顔して。
ガラスたちが自分で鳴り出したみたいな雰囲気で、
はっとして、しばらくぼんやりながめてしまった。
今でもその光景はとても印象的。

カフェにアイスドリンク用のコップをいくつか追加で納品したとき、
そのときの彼を真似してオーナーと二人で少し遊んだ。
うーん、ラがないね、とかこれはちょっとフラットだよね、
とか言いながら、ちん・ちんと鳴らしたその音は、
少しずつみんなちがって。

ガラスは夏こそがそのトップシーズンではあるのだけれど、
なんとなく私は、これからの季節に使いたくなるような気がしてる。
寒い季節に蒸気でガラスを曇らせながら、
それを手で包みながら、「ああ、そういやガラスも元々は
土だよな」、などと思う。

ガラスを吹くその息のことを、風と表現してくれた方がいた。
土が火で溶かされて風で形になるんだね、と。
それがまるで水みたいに透明になる。
その表現はとても素敵で、ややもすると素敵に聞こえすぎて
しまうから、私が使うにはまだちょっと早いのだけど。
でも、残りのもうひとつの要素である「木」の机の上で
それがすっと立つように感じるのはだからかな、とも思う。
おもしろいな。

冬の日差しのなかでやわらかく暖かくあるような、
そんな器がつくりたいです、今。


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冬は、なんとなく「硝子」という表記が似合うね。
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by sho-ji21 | 2006-10-20 13:05 | ガラスのこと

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